IPVS2026に参加して

6月16~19日にかけて、ベトナム・ホーチミンで開催された第28回世界養豚獣医学会(IPVS2026)に参加しました。世界中から4,600人以上の関係者が参加して900以上の発表が行われ、大変盛況な開催となりました。学会の概要やトピックスについては「日生研たより」(日生研たより|一般財団法人 日本生物科学研究所)に掲載が予定されていますので、ここではそれ以外の話題をお伝えしたいと思います。

今回の学会で特に驚いたことは、ポスター発表が紙媒体ではなく、タッチパネルに表示するe-ポスター形式だったことです。戸惑いつつも使ってみると、うーん微妙。。反応が鈍いうえに、一定時間経つと強制的に最初の画面に戻されてしまうので、見ていたポスターに戻るまで何回も操作しなくてはならず使い勝手が悪いと感じました。

また、紙媒体の掲示だと会場をうろつきながらふと目に留まったものを眺めたりする「出会い」があるのですが、この形式だと操作性の悪さから全体を眺める気にならず、お目当てのものだけ見る形になってしまいました。

表示画面がおかしくなっているポスターも見られ、弊社研究所のポスターに至っては、発表タイトルが通常なら決して使わないワイルド感強めのフォントになっていました(予演会では普通のフォントだったので、発表者に狙ってやったのか確認すると「そんなわけないでしょ」と軽く一蹴されました)。e-ポスター形式はまだまだ改善の余地がありそうです。

写真左:e-ポスターのタッチパネル。写真右:弊社研究所の発表ポスター。タイトルのフォントにご注目。

一方、会場がとにかく涼しい、というか寒かったことも印象に残りました。あまりの寒さに途中で暖を取りに屋外スペースに避難するほどで、南国開催のときは羽織るものを1枚持っていくべし、という教訓を得ました。

写真:会場の屋外テラスよりホーチミン市街を撮影

国際学会は様々な国の研究成果を発表し共有する場ですが、その土地の文化に触れられるのも国際学会の魅力です。ベトナムの食文化や市場の様子を知るため、会場と同じ建物内にあるハイパーマーケットを訪問してみることにしました。

ハイパーマーケットに行ってみた

入店時には少し驚く出来事がありました。入口で警備員の方に止められると、かばんのファスナー部分の引き手に結束バンドを取り付けられました。万引き防止対策として行われているようで、入店早々に文化の違いを感じました。

店内でまず目を引いたのは青果売場です。大量に陳列されたドリアンやスイカは圧巻の光景でした。また、意外なことに日本の品種のサツマイモが販売されていました。帰国後に調べたところ、日本のさつまいもは高価なものの甘くて高品質のため、都市部のスーパーでは人気商品だそうです。

写真左から、ドリアン、すいか、さつまいもときゅうり

次に向かったのは食肉売り場。豚肉売り場をみると、豚足、げん骨、豚皮など、日本の(私が行く)スーパーマーケットでは中々お目にかかれない部位がずらりと並んでいました。もちろん牛肉や鶏肉も陳列されていましたが、豚肉のスペースが圧倒的に多く、ベトナムの食文化を象徴する光景でした。

写真左:様々な豚肉の部位。写真右:量り売りと加工コーナー

卵売り場ではアヒルの卵を発見!ベトナムでは、鶏卵だけでなくアヒルの卵も広く食されているそうです。また、卵殻をUV殺菌処理していることを大きくアピールした卵をみかけました。調べてみたところ、ベトナムの伝統的な生鮮市場、いわゆるウェットマーケットで販売される卵よりも、清潔で品質管理がされていることをアピールして商品を差別化しているのだそうです。日本では卵殻の洗浄・殺菌処理が当然の工程であるため、このような表示を目にすることはほとんどありません。こうした点からも、ベトナムの卵市場の特徴をうかがい知ることができます。

写真左:アヒルの卵。写真右:UV殺菌処理の表示(赤い紙のメッセージ)がされた卵パック

最後にお寿司をご紹介したいと思います。種類が豊富で、見た目も日本のお寿司にかなり近い印象ですが、とびこ軍艦(写真のMSAGO CAM)の種類が多い。しかも色が、橙(よく見かける)、赤(赤すぎる気もするけど見かけなくもない)、黄(見かけない)、緑(見かけない・・・何味?)と4色。食べてみたい気もしましたが今回は購入せず。チャンスがあれば挑戦してみたいです。

写真:お寿司コーナー。軍艦巻きが多め。写真中央に見えるカラフルな軍艦がとびこ軍艦。

現地のスーパーマーケットを訪問してみると、現地の食文化や市場の様子を知ることができたり、意外な発見が得られたりします。海外旅行の際は、観光名所だけでなくスーパーマーケットを訪ねてみるのも面白いのではないでしょうか。